【18/19 PL Chelsea vs Liverpool】利き足の配置とプレーの関係を見てみる

私は自己紹介にある通り10年間サッカーを見てきたものの、戦術がどうこうという視点で試合を見るまでには至っておりません。それどころか改めて考えて見ると、サッカー未経験という事もあり、基本的な事すら理解出来ていないと不安になります。

そこでまずは、簡単（基礎的）なところに着眼点を絞りながら試合を観戦していきたいと思います。「一生つかえる！サッカーのみかた」という本の中に「チームのスタイルを観るー右利きと左利きをどのように配置しているか？」という章がありましたので、今回はそこに注目して観てみます。

右利きと左利きをどのように配置しているか？

「一生つかえる！サッカーのみかた」によると利き足の配置の仕方は、攻撃面、特にサイドのポジションにチームとしての狙いが現れるそうです。利き足と同じサイドに選手を配置している場合はサイドからのクロスを狙っており、逆の場合はカットインからのシュートを狙っていると記載されています。（そりゃそうだ感はあります。）

近年では、司令塔型の選手（アーセナルのエジルなど）を利き足と逆のサイドに配置する傾向とのこと。これは中央に比べサイトの方がプレッシャーが少ないことと、利き足でボールを持った際に身体が中央を向き、視野とスペースを確保しやすいからなのだとか。こちらは私自身に今まで無かった着眼点で、サッカーの戦術も合理的に出来ているなぁと感じました 。今後の観戦では司令塔を配置しているサイドにも着目しようと思います。

ここで両クラブのスターティングメンバーの配置と利き足を見てみましょう。サイドのメンバーから見てみると、両クラブ共にサイドバックは利き足と同じサイドに選手を配置。ウィングに関しては、リヴァプールが利き足と逆サイドに選手を配置している一方、チェルシーは両サイド共に右利きの選手を配置しています。

中盤では（あまり詳しくはないですが）司令塔型と思われるコバチッチが利き足と逆のサイドに配置されています。

プレー内容を検証してみる

さて実際の試合では彼らがどういったプレーを見せていたのでしょうか。試合は観戦していたのですが、まだ利き足とプレーの違いまで観る余裕が無かったので、データを使って検証してみようと思います。

使用するのはWhoscored.comというサイト。裏側にはOptaのデータが使用されており、非常に多くの情報を得ることが出来るサイトです。

リヴァプールのサイドの4人のクロス（コーナーを除く）について見てみると、サラー2回、マネ1回、アーノルド6回、ロバートソン4回となっており、利き足と同じサイドに配置されたサイドバックが積極的にクロスを上げていることが分かります。

更にFWの2人がクロスを上げたシーンに関して映像で確認してみたところ、サラーとマネの1回は細かいボールの奪い合いの中から瞬間的に上げたクロス。残るサラーの1回もルーズボールを拾った上で利き足でのクロスでした。リヴァプールは両ウィングにクロスでは無い方法で得点を狙うように支持していることが見えてきます。（サラー、マネ共に得点力のある選手なので当然ですが）

一方で、チェルシーのサイド4人を見てみると、アザール3回（内1回は配置と逆のサイド）ウィリアン2回アロンソ3回アスピリクエタ0回（！？）となっていました。アスピリクエタに関しては、全てのパスで見ても敵陣深くでのパスすら無く、右サイドに右利きのサイドバックが配置されているからといって単純にクロスを求められている訳ではないのかも知れません。

▲アスピリクエタ（オレンジ）とアーノルド（青）のパス位置の比較。右がリヴァプール自陣。

普段のプレースタイルは知らないのですが、これだけ見ると守備的な選手or守備に専念していたのではないかと思えてきます。このデータがどういったことを意味しているのか分かる方がいれば、ぜひコメントで教えて頂きたいです。

今回は利き足とクロスの関係を見てみましたが、まだまだ得られる情報が少なければ質も低いのが現状です。千里の道も一歩からということで、めげずに地道にコツコツ続けていきたいと思います。次節リヴァプールはマン・シティとのプレミア首位攻防戦。CLの疲労（肉体的にも精神的にも）が心配ですが、悲願のプレミア優勝に向けて対シティ4連勝を飾って欲しいところです！

戦術や分析に関して、こういう見方もあるよ、こうして見た方がいいよ、などご意見等ありましたら、コメントで教えていただけると幸いです。ぜひよろしくお願いいたします！