【データ可視化】チャンピオンズリーグ出場クラブをサプライヤー目線で色々見てみる
下の記事にあるように、サッカークラブはスポーツメーカーと巨額のスポンサー・サプライヤー契約を結んでいます。現在の契約では最高額となるバルサの例では、年間約150億円を受け取る契約となっており、その金額の凄まじさが分かると思います。
サプライヤー目線で見てみると、世界的に有名なクラブのユニフォームを販売によって売上を上げることはもちろんですが、契約したクラブが活躍・露出することによるブランド認知や「サッカーといえば〇〇」といったサッカー界におけるイメージの向上も目的の一つとなっています。そのため世界中から注目を集めるチャンピオンズリーグへの出場は、クラブだけでなくサプライヤーからも切望されていると思われます。
そこで今回は、チャンピオンズリーグに出場しているクラブはどこのサプライヤーと契約しているのか、どういった傾向にあるのか見ていきたいと思います。
使用するデータ
今回の対象とするのは16/17シーズンから18/19シーズンまでの計3年分になります。各クラブのサプライヤー情報は下記の2つのサイトを参考に集めました。間違っていたらすみません。笑
チャンピオンズリーグ出場クラブのサプライヤー周りを可視化してみる
この3年間でチャンピオンズリーグに出場したのは57クラブ。3年間で参加できるクラブは、理論上の最高で128。同じく最小で32ですので、多くのクラブがこの3年間で複数回出場していることが分かります。
これらのクラブのユニフォームを提供しているのは計11社。各サプライヤー毎の出場クラブ数は以下となっています。集計期間の途中でサプライヤーが変わった場合は重複して集計しています(例えばアンダーアーマーからナイキへ変わったトッテナムなど)。
個人的には印象通りのナイキとアディダスの2強で、半数以上を占めています(約62%)。
4つのクラブでサプライを行った、日本ではあまり聞きなれないマクロンは、イタリアのブランド。14/15シーズンのナポリのユニフォームにデニム風のデザインをしたことで話題となったブランドです(今回集計した期間ではナポリのサプライヤーはカッパ)。
MACRON E SSC NAPOLI: LE SORPRESE CONTINUANO .Leggi la notizia: http://t.co/ZAhYQb1sHU @sscnapoli pic.twitter.com/4DpTL4DIse
— Macron (@MacronSports) 2014年9月11日
今回初めて知ったカペリスポーツはアメリカに本社があるブランドで、AEKアテネのサプライヤーとして登場しています。ヤコ(JAKO)はドイツ発のベンチャー企業だそうで、ナンバーの記事で詳しく紹介されています。
勝ち上がる毎にどう推移していくのか
UCL出場クラブ全体で見てみるとナイキとアディダスの2強という状況は分かりましたが、これが決勝トーナメント進出クラブに絞ってみるとどうなるでしょうか。グループステージ敗退クラブを除いたものが下記になります。
▲サプライヤー別決勝トーナメント進出クラブ数
サプライヤーは一気に7社にまで減り、ナイキとアディダスの割合は67%に上昇しています。更に進んでベスト8まで行くと4社のみという状況になっています。
▲サプライヤー別ベスト8進出クラブ数
シーズン毎の推移をみてみる
サプライヤーからすると毎年コンスタントにCLに出場してくれた方が、イメージアップのためには良いはずです。しかし、この3年で連続して出場出来ているのは13クラブのみ。各国の〇強クラブが並んでいる中で、プレミアからはトッテナムとシティだけが達成しています。
この中でトッテナムとCSKAモスクワは途中でサプライヤーが変更されており(前者がアンダーアーマー→ナイキ、後者がアディダス→アンブロ)、サプライヤー目線で継続的に出場しているクラブは11クラブ(5社)のみとなっています。
最後にサプライヤー目線で、「毎年どこかしら自社サプライヤークラブが出場している」というサプライヤーを見て終わりたいと思います。
条件を広げてみても、先の5社にマクロンが加わるだけという結果になっています。
戦術や分析に関して、こういう見方もあるよ、こうして見た方がいいよ、などご意見等ありましたら、コメントで教えていただけると幸いです。ぜひよろしくお願いいたします!