【データ分析 × Python】いわきFCのBMIをポジション別に見てみる
前回JリーグといわきFCの選手情報をそれぞれ集めてBMIを算出して比べてみました。折角なので今回も同じデータを使って、もう少し細かく見てみようと思います。主にはポジション別に見てどんな傾向があるのかを見ていきます。
使用するデータ
使用するデータは前回と一緒。簡潔に言うとJリーグ選手といわきFC選手の身長・体重・年齢に関するデータです。詳しくは下記リンク先を参照頂ければと思います。
取り込んだデータをPandasを使って色々整形した後、いわきFCの選手をBMI順に並べるとこんな感じ。
BMIは22が基準（＝平均的）と言われる中で、半分以上の選手が23を超えており、いかにフィジカルを重視しているかが分かります。その中でも先日退団が発表された菊地選手のBMIが頭一つ抜けていますね。
Jリーグ選手といわきFC選手のBMIをポジション別に比較する
ここからいわきFCの選手がJリーグ選手と比較してどんな特徴があるのかポジション別に比較していきます。まずは、全体の特徴を把握するためそれぞれのポジション別平均BMIがどうなっているのか見てみましょう。.groupbyと.sort_valuesを使用して、ポジション毎に平均を計算しBMI順に並び替え。それぞれの引数は、グルーピングするkeyをindexにしないため、降順に並び替えるために指定しています。
▲いわきFCのポジション別平均値（身長、体重、年齢、BMI）
Jリーグ選手もいわきFC選手もGKとFWのBMI値が高くなる傾向があるようです。驚きなのがDF。いわきFCのDFの方がBMI値が低いという結果が出ています。
次はより視覚的に理解するため、グラフィカルに出力していきます。世代が変われば体格も変わる可能性が高まるので、いわきFCの選手が同年代と比べてどの位置にいるのか見てみましょう。
使用するのはPandasのプロット機能。.plot.scatter( )の因数にxとyの値を入れてカラーや透明度などを指定します。今回はポジション毎に見たいので、元の配列から特定のポジションのみを抽出するために.queryも使用しています。グラフを重ねるためは、二つ目以降のグラフで因数axに、一つ目のグラフを指定する必要があります。
下にポジション別の結果を記載します。青い点がJリーグ選手、赤い点がいわきFCの選手です。
・FW
一人飛び抜けて高いところにある赤い点は、先述の菊地選手。FWでは群を抜いた一位となっており、どれだけフィジカルが強いんだ！？と思ってしまいます。その次に高いところにある赤い点、片山選手もトップクラスです。しかし、その他の選手は特段BMI値が高い訳でも無い様子。先日フットボールチャンネルで記事になっていた小枇ランディ選手を始め、入団間もない若い選手も多いのでこれからの伸びに期待です。
・MF
次にMFを見てみます。FWの分布と比べると、全体的に高めの位置に赤い点がある感じがします。これを見て気になったのが2点。いわきFC選手で一人ガクンと低い位置にある選手がいることと、Jリーグ選手で17歳のところにずば抜けて高い位置にある選手がいることです。
いわきFC選手の方は熊川 翔選手なのですが、最近のTwitterを見るとスクワット195kgを記録しており、データが古い状態のままになっているのではないかと思われます。（流石に体重65kgで195kgは挙げられませんよね？）Jリーグ選手の方はセレッソ大阪の谷本 駿介選手で、 U-16日本代表にも選ばれている選手だそうです。
・DF
残念ながらDFで見ると、いわきFCの選手が優れているとは言えない状態。DFと言えばフィジカルを求められるイメージがあるのでこれは意外でした。按田 頼選手が唯一世代の中でもトップクラスですが、他の選手は平均から平均以下と行ったところ。いわきFC一番の伸び代は、DFにあるのかも知れません。
・GK
最後はGKです。こちらは同世代以下と比較してトップクラスに位置しています。25歳のトップには大野 将弥選手がいますが、菊地選手と同じく今季限りで退団してしまうそうです。
以上、ポジション別に見てみると明暗分かれる結果となりました。今回選手周りのことも調べていて気になったのが、ポジション別ではトップクラスの菊地選手と大野選手の退団です。両選手共に25歳と選手としてはこれからピークを迎えるであろう年齢なのに何故退団してしまうのでしょうね。せめて移籍金とかもたらしてくれたらいいのにな、とか素人ながら思ってしまいます。
戦術や分析に関して、こういう見方もあるよ、こうして見た方がいいよ、などご意見等ありましたら、コメントで教えていただけると幸いです。ぜひよろしくお願いいたします！
